第十一話の妄想感想について、
「橋のシーンを話題にしながら、なぜにアノ件にはノータッチなのか」
という疑問を抱いた方もおられたようです。
 そうです、そうですとも。アノ件をまさか外すわけにはいかないですよね!
 公式様が(揉み手)、我々に向けて(かどうかは分からんが)放り投げた確信犯的【勇次、秀んちに早々と初お泊り!】 腐リスビーを、警察犬さながらの猛追&空中キャッチしたこと、報告しないわけには参りませんっ(鼻息)。
 他にも勇秀的に気になった場面を、重箱の隅を楊枝でほじくるように逐一取り上げてゆきたいと思います。


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 何はさておき、三味線屋さんが一人勝ちでモテる(話の筋に関係なく)のを見るのが目と心の癒しなんですが、 この回は特にモテメンぶりが強調されてますね。
 お稽古中のお弟子さんを勇次の肩越しに映すアングルは、何度見ても笑えます。 中村家だけでなくみんなお師匠さんの尊顔に見入っている。身をよじりながらガン見しとる・・・嫁入り前の娘もその母も(爆笑)。 分かる。分かるよそれ!だってこんな滴るようなイケメンが膝突き合わせて個人レッスンつけてくれるんだもんね!
 どの回だったか、りつが「家庭に入った女には愉しみが少ない」とかなんとか勇次に訴えていましたが、 そのわずかな時間に疑似恋愛的なときめきを得られると思えば、勇次は現代でいう出張ホストって面もあるかも知れません。裏山死す。 でもあくまで名目は唄のお稽古。お愛想を言っても深入りしないので、かえって沼る人続出。
 当の色男は、辰巳屋の善松から主人の妻子への出稽古を依頼されて、「三味線づくりが本職なんですよ」と乗り気でない様子です。 そこそこ遊ぶ金には困ってないってことか?報酬より仕事で選ぶ勇さん、そーゆうとこは意外に硬派でうっとりですね。
 この会話をもし秀が聞いたとしたら、「くっ…、かっこつけやがって!!」ってますます対抗心をめらつかせそうです(いいぞもっとやれ)。

 しかしそんな勇次も、中元に得意先に配った手ぬぐいによって窮地に追い込まれてゆきます。
 まだ何の真相も探らないうちから、「しょっ引かれたくなかったら下手人捕まえてこい」と言い出す八丁堀のポンコツぶりよ。 加代はこの頃かなり本気で勇次にのぼせてるみたいですね。元々秀と長屋で裏の話するときにも顏けっこう近いけど、 勇次に対してはさらにめちゃくちゃ近くてドキドキよ、姐さん!
 最初のうちは加代の助言にも耳を貸さない勇次ですが、稽古先で第二の押し込みがあった後、 加代が慌てて駆け込んだのは芸者が酌に出て来るような粋な料理屋。 そこで昼間っから呑んでいた勇次に笑った!おりくママがいないのをいいことにサボりかよ!羽伸ばしすぎ!ぜんぜん危機感ねぇのな!
 加代から報せを聞いてはじめて真顔になるあたり・・・。(ここらでもう同情心が薄れつつある)

 結局、辰巳屋にも稽古をつけに行くことにした勇次。 そこでお嬢さんの祝言の簪を届けに来た秀とニアミス。一介の錺職人は中庭で応対され、屋敷の上に足さえ踏み入れさせない。 対する師匠は奥からお嬢にまとわりつかれつつご丁寧なお見送り、と来たもんだ。この格差、秀じゃなくてもメラメラしますよね〜(萌)。
 八に脅されてもまるで意に介してなさげな勇次にやきもきしたのか、帰りを待ち伏せする例の橋の上。 石を投げながら待ってるところが可愛すぎます。内心で「なんで俺が」とかぶつくさ言ってそうです。
「おめぇの唄が俺はちっとも上手いと思えねぇ」
 通りすがりに分かりやすく喧嘩売ってくる秀に対し、
「オレには天賦の才ってもんがあるの!」
って、甘くかわすような勇次の言い方に悶えました。「秀のやつは冷てぇし」と加代に愚痴ってたくらいだから、 無視されるよりこんな風に突っかかってこられるほうが嬉しいんだよね!
 それでも秀の前ではクールガイの態度を崩さず、「迷惑はかけねぇ」とニヒルに背中で言い放つ。「かっこつけやがって!」(秀の心の声)
 勇次を見つけてやって来る綺麗どころに先に気付いて、橋から飛び降りスッと姿を消す秀。何食わぬ顔で姐さんたちを迎える勇次。 ふだんほとんど会わず会話もしてないのに、この呼吸の自然な合いようはナニ? 裏の仕事の腕を通じて、心よりも先にふたりは互いのことを理解してるってわけですかい!?

 問題のシーン前にここまで引っ張ってしまいましたが。
 ついに善松が奉公先の店のっとりを企て、使い込みがバレる前に押し込みによる一家口封じと、 濡れ衣をお嬢様の許嫁に被せようと動きます。健気で善人の仙吉がめちゃくちゃ不憫です。
 一方、殺しの現場検証でついに手ぬぐいが内山様の調査対象に挙げられてしまう! 「ちょいと粋な手ぬぐいじゃねーか」という内山様、絵に描いたようなパワハラ上司だけど、 カラッと洒脱な物言いがいかにも町人と同じ界隈に住んでる与力って感じで嫌いじゃないです。
 すぐに染屋に発注した者の出元が割れて、捕り手が三味線屋へ走る! またも外出中の勇次(手ぶらってことはまた遊んでたな)、自宅に帰る前に陰で引き留めた八丁堀の忠告により辛うじてその場は救われます。 が、その後河原に連行されて仕事人たちが勢ぞろい。
 下手人を捕まえて来いと再度迫る八丁堀を突き放して、ひとり去る勇次。 勇次にしても何の当ても心当たりもないのでそうするしかないのでしょうが、秀は何やら気がかりな様子。
「あいつ石でも抱かされたら、俺たちのことみんな喋っちまうんじゃねーか?」
 OMG!!!出たセリフがそれか(^^;) 何度も組んで仕事したのに、ぜんっぜん勇次のこと信用してない・・・。 ま、秀にはチャラチャラしてるようにしか見えない優男が、拷問に耐えて口を割らないなんて想像できなかったというのも一理あります。
 しかしここでガッカリするのはまだ早いです(揉み手)。 そうなる前に俺があいつを殺すと請け合った八丁堀の言葉を聞いて、秀は立ち去る三味線屋の背中をひとりジッと見送っていました。
 ここポイント!八丁堀がやるといったら必ずやるってことはつき合いの長い自分がよく分かっているからこそ、 「おい、八丁堀をあんま舐めんじゃねぇぜ」(秀の心の声)って、つっぱる勇次を懸念するまなざしではなかったのでしょうか。 立ち尽くす秀の後ろ姿に妄想が先走ります、はぁはぁ。

 案の定、夜になって捕り手が三味線屋に出直して来ます。 すでに心づもりは出来てたらしい勇次、すでに店を包囲されかけてるのに愛猫ミーコを抱き上げて話しかけ、チュッとキスまでしております。 よ、よゆうだな・・・。
 色男が猫を懐に抱いて脱出する!大事なものは命だけってことで、出会い頭に襲ってきた捕り手を片手でいなし、すばやく逃走! はぁぁ〜たまらん・・・、ただの優男にあらず、肉弾戦もOKよの美丈夫勇次のかっこよさ炸裂シーンです!!
 追っ手をどうにかかわしてさて勇次が向かったのは―――――



かざり職の木ふだが揺れる長屋ぁぁぁぁぁぁウェェェェェ―――――イィィ!!!(発狂)
百回くらい見返したい(;゚∀゚)=3ハァハァ



 なんだいなんだい、いつの間に秀の住処を特定?出稽古の途中?いざという時のためにしっかり近道も吟味? にしてもずいぶん迷いなく飛び込んできたもんだねえ兄さん・・・(ニチャァ)
 しかし勇さんも勇さんなら、秀も秀。戸が開く前に二階の格子窓から外を伺っておりました(ニャルソック黒猫)。 あたかも昼間ああして皆を振り切った三味線屋が、ピンチのときには自分を頼るだろうことを予測していたように・・・!!
 暗がりからサッと現れた長身の陰がいきなり飛び込んできて、そのまま二階に駆け上がって来たのと同時に、 フッと灯りを吹き消す秀の行動。ツーカーじゃねーか!!
 せっかく連れて来たミーコですが、自分以外の気になるお相手の元に連れてこられたと"獣の本能"で察したのでありましょうか、 速攻で屋外に逃亡を図ります(分かってる行動)。
「ミーコ!」
 勇次が焦って呼び掛けてるうちに(捕り手に囲まれた時よりもミーコが逃げたことの方が衝撃らしい)、 秀はいつの間にか階下に飛び降りてました。そして一言、
「オイ、おめぇをこんな目に遭わせたヤツの手がかりを掴んだぜ」
「ほんとか!」(オレのために、いつの間に!?)
 ハッとして見下ろす勇次を「シッ!」と鋭く制する秀の斜め下からの流し目線と、指を立てるジェスチャーが最高過ぎ。
 塩対応しておきながら、ほんとはひとり裏で動いてた秀。勇次への疑いを自らの探索によって払拭すると、 今度はいつ逃げ込んで来てもいいように備えは怠らず。出来る仕事人だ!
 しかも顔色ひとつ変えず。なんという男前。顔可愛いのに漢気がすばらしい。こりゃ惚れるわ。なっ勇次?? ミーコはその直後入って来た加代に捕獲されて無事でしたが、救われた勇次がどんな思いで秀のことを見つめてたのかと思うと・・・ (言葉にならず省略)

 ここで場面は一転して、翌朝の奉行所のシーンとなります。
 仙吉が牢内で舌を噛み切るという非業の自死を遂げ、血染めの遺言が八丁堀を経て仕事人たちの手に渡ります。 さあ、ここは秀の家?
 八丁堀のみ下に居るアングルで仕事の話をする緊迫感のあるシーンですが、



「じゃあ勇次はやっぱりここに泊まったのね!」(;゚∀゚)=3ハァハァ



 ふたりきりの前夜のことが気になっていまいち会話に集中出来ないのですが、先を急ぎます。
 死んだ仙吉は頼み料は残してないしどうするという八丁堀の言に、秀が取り出したる三両の金。 その出どころは、先日辰巳屋に納めたお嬢の簪の代金。 これを「元々は辰巳屋のもの」として出してくるところが、秀の心底男前な性格を表しているようですね!
 そしてそれを見た勇次も。
「オレはいらねぇ。今回だけは銭で動きたくねぇ」
 いつも大抵、銭だけじゃない理由で動いてませんかね、お兄さん方・・・。 ここで勇次の言葉を聞いた秀の顔が大写しになり、何か想うような表情をしたところで仕事成立!!嗚呼、またもや以心伝心(〃ω〃)

 気が付けばまたしても無限大に語り倒してしまいました。
 この後の仕事シーンには、もう付け加えることはありまっせんっ。 強いて言えば、三味線屋に先に戻って来ていたミーコにまたキスする勇次がやけに浮かれていたこと(何があった!)、 三味線屋への捕物が超テキトーに打ち切られたことくらいでしょうか。
 あ、あと秀の暗がり(というか屋根の上)から「辰巳屋さん」と囁くように優しげな声で善松に呼びかけてからのフルボッコ! 仕留める前に降り注ぐ鉄拳に、秀の憤りの激しさが感じられました。 ははぁ、やっぱり勇次が濡れ衣着せられかけたことが相当許せなかったと見えますね、ムフフフ。


 ついに、秀と勇次の間に「ふたりしか知らない、ふたりだけの時間」が生まれてしまったこと。 この回のまとめは、この事実に尽きます(真顔)。
 勇秀愛を語らう上で大きな一歩と言える【勇次、秀んちに初お泊り】の回、お赤飯を炊いて(むしろこれは秀のため←心の開通祝い)お祝いしたいです♪ ありがとう公式様!!これで寿命が伸びました(*^▽^*)
 ここまでお付き合い頂いた皆さま、心からの労いと感謝を捧げます。
「お疲れ様でした」





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