仕事人チーム内の人物相関図はもちろんのこと、メイン標的が悪人ながら魅力的なところがたまりません。 将軍家の弟という血筋を嵩に、やりたい放題の若殿・松平聖次郎と二人の提灯持ち。 市中を不穏な目つきで歩き回り、美人を見かければ生娘だろうと人妻だろうと花嫁だろうとお構いなしに手篭めにする。 道場破りにやって来て無礼を働き大暴れ。お店に言いがかりをつけて飲み代を何百両と巻き上げる等々、 江戸の半グレかというほどの無茶ぶりで、当然町人からは恐れられている厄介者ですが、 奉行所にもうかつに手が出せないお立場なので無双状態。 表情の抜け落ちたまま淡々と暴虐の限りを尽くす聖次郎役・目黒祐樹さんの水際立った容姿の美しさが、 不気味さと残忍さを一層引き立てています。三人組に出くわした主水ら同心たちは、 公衆の面前で提灯持ちの股をくぐらされ、町人からの落胆失笑を買う始末。もちろん歌舞伎『助六』のパロディですね。 さて、剣の達人である聖次郎相手に主水がどう戦うのかドキドキでしたが、 何とか必死に食らいついた主水の刃を受けたまま、 「葵の御紋に盾突く奴に会いたかった…」 と呟く聖次郎。この時のやっと人間らしさを浮かべた切ない目元、たまらない!! 実母に捨てられた過去によって刻み込まれた人間不信。 その深い憎しみに囚われていて、葵の御紋の庇護下で何をやってもおとがめなしの空しい人生に絶望している聖次郎でしたが、 こんな自分を殺してくれる相手を求めて暴れていたという鬼子の本音が、最後の最期で判明。 命がけで息子の暴走を諫めに来た母を冷たく追い返しておきながら、 「母上……これで良かったんだろう…」 と言い残してこと切れる。その屋敷の門前では、母もまた聖次郎の罪を共に贖うように自害して果てているのでした。 高すぎる身分と立場に縛られ翻弄された母子の哀しき絆を見届けたのは、闇の仕事人たちだけ。 権力の前に踏みにじられた市井の人々を含めてこの悲劇を生み出したのが、幕府の構造の歪みであることが浮彫りにされたような幕切れでした。 赦される人間ではないけれど、聖次郎もまた権力の悲しい犠牲者だったのだな…と。 仕事の後、なんと鹿蔵が突然江戸を出ると宣言したのには驚きましたが、 仕事人を辞める気は一切ないところがなんとも頼もしいというか恐ろしいというか。 「中村さん、その時はまた二三人殺してもらいますよっ。はははっ」 カラッとして最後まで謎めいたままのラスボスの退場は、闇の中でさえ花道のようでした。 ところで今回はもう一つ、特大のトピックがありました。 長屋シーンでなんの前触れもなく、裸の秀が出て来て「ファッ!?」と大仰天( ゚Д゚)しかも汗だくじゃねーか◎☆%#エロォ!!! 全裸かと一瞬ときめ…焦ったものの、かろうじて渋い灰色の褌?腰巻?一丁の秀が画面いっぱいに大写し。ぎゃあああ…(錯乱) これはご近所の娘さんでなくてもキャッと叫ぶわい!! 目を覆うわい!!!(指の間は目いっぱい開いてます) 「六話からはほとんど秀は裸に等しいです」と同志の方から予告は頂いてはいたのですが、 物語に引き込まれすっかり忘れていたところからの突然の肌色。ドッキリ大成功すぎて、持っていたカップを落としかけたほど動揺しました。 へえ〜ほお〜…こういう事でしたか…そうかそうだったのかぁ…(鼻息) この先にもこういう放送事故が不意打ちで起きるわけですね!しかもわりと頻繁に!! 公式様側の狙いが分かりませんが(まさか脱ぎっぷりのいい"おふく"の対抗馬として?)、 とりあえず感謝の最敬礼を画面に向けて送っときました。監督ぅぅぅGJ!!!!ああっカメラになりたい。 必殺界きっての『裸男(L' Amant)』として、これから仲間たちから愛されるであろう秀天使への期待感で心臓が痛いです。 今回、鹿蔵さんの「秀に叱られた」(嬉しそう)の一言に込められた愛も忘れやしませんぜ、元締め! ★ 妄言ノ間「目次」に戻る
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